楽天証券のつみたてNISAランキングは頼りになる?損をしないのか確認してみた
楽天証券でつみたてNISAをしている人は、子供の教育資金や将来のためにコツコツとためている方が多いと思います。
資産が増えるのも重要ですが、やっぱり損をしないのかが気になりますよね?特に、子どものお金ということもありますし、あまり投資経験が少ない人であればなおさらです。
楽天証券でつみたてNISAランキングのページをみてみると、積立設定件数がランキングで表示されています。
ここに載っているのは実際につみたてをしている人が多い投資信託ですが、そんな人気上位5つの商品をみて、損をする可能性がどのくらいあるのかを検証してみました。 ※ランキングは2020年7月の月間ランキングです。
つみたてNISAのメリットは利益がでた分が非課税になること。あえて損をした時のことを考えてみる
そもそも、つみたてNISAについておさらいしておきます。
つみたてNISAはその名の通り投資信託の積立専用のNISA(非課税)口座なので、年間40万円を上限に、積み立てた投資信託の利益が20年も非課税になります。
長期投資であれば(うまくいけば)利益がどんどん積み上がっていくわけですが、それが長期にわたって非課税、つまり利益をそっくりそのまま貰えるというメリットがあるわけですね。
ただこのつみたてNISA、損をした場合の手当てが特にあるわけではないので、今回は損をした時のことを考えてみたいと思います。
楽天証券のつみたてNISAランキング上位5銘柄は損するのか検証する方法
その商品がどのくらい損をするかは、その商品を買った人の現在の損益を買ったタイミング別に見ることで、「どのタイミングで買うと最も損をしているのか」がわかります。
そこで、各商品が公開している実績をもとに、各商品の時期と損益の比較表を見ながら最も損するパターンを想定していきたいと思います。
では、楽天証券の積立NISAランキング上位5銘柄は損をするのか確認していきましょう!
第1位 eMAXISSlim米国株式(S&P500)は損をする?
というわけで、楽天証券のつみたてNISAランキング第1位に君臨するのはeMAXISSlim米国株式(S&P500)です。
楽天証券のみならず、他の各証券会社でトップクラスの地位を誇る人気商品です。
米国株式の中でもパフォーマンスの高い「S&P500」という指数に連動するように設計された投資信託ですが、過去に買った人は実際にどのような損益になっているのでしょうか?
割と最近にできた商品なので3年以上保有している人がいないのですが、
- 1年保有:16.5%のプラス
- 6ヶ月保有:4.6%のマイナス
コロナショックの影響で保有期間が短い人は損になってしまっているものの、その前から持っていた人はそれを含めても利益をキープしているということになります。
「6ヶ月保有だと損をしているじゃん」と思う方もいるかもしれません。
しかし、つみたてNISAは基本的に未来を見据えて投資をすることから、長い期間の成果をみるべきです。
また、コロナウイルスはリーマンショック級の影響があったばかりの為、こういう結果になっていますが、その影響をうけても1年保有していれば16.5%と物凄い成果をだしています。
そういう点では、素晴らしい投資成果といえると私は判断しています。
第2位 eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)は損をする?
続いても「eMAXIS」シリーズがランクインです。
こちらは全世界の株式に分散投資をしている商品ですね。
こちらもまだ長い期間はされていない商品ですが、
- 1年保有:13.1%のプラス
- 6ヶ月で保有:5.7%のマイナス
1位の米国のみに投資する商品よりもパフォーマンスは悪くなっています。
変に分散するよりも先進国アメリカ1本の方が損をしにくいという結果と言えます。
ただ、こちらも1年続けていれば損をせずに、大きな利益を残していることがわかります。
第3位 楽天・全米株式インデックス・ファンドは損をする?
3位は楽天の全米株式インデックス・ファンドということで、第1位のeMAXISSlim米国株式と同じく米国株に投資するものです。
運用会社は違えど投資先が似ているのでパフォーマンスとしては似てくるのではないでしょうか?
- 1年保有:15.9%のプラス
- 6ヶ月保有:4.9%のマイナス
第1位のeMAXISSlim米国株式のほうが若干良かったことになります。
米国への投資でも方法はいろいろありますが、「S&P500」に集中した投資のほうが効率が良かったということですね。
ちなみに、S&P500を知らないという方は、こちらをご覧ください!
第4位 eMAXISSlim先進国株式インデックスは損をする?
強いeMAXISSlimシリーズ!ということで4位にも「先進国株式インデックス」がランクインです。
アメリカだけではなくもう少し幅広い先進国株に分散した商品ですね。
- 3年保有:28.4%のプラス
- 6ヶ月保有:5.9%のマイナス
長期保有で着実に利益を積み重ねていることがわかりますね!
第5位 楽天・全世界株式インデックス・ファンドは損をする?
最後に楽天の全世界株式がランクイン。
その名の通り世界中の株式市場に分散しており、最も広く分散投資をしている商品ともいえるでしょう。
- 1年間保有:12.3%のプラス
- 6ヶ月保有:6.0%のマイナス
上位の米国株式系の商品よりもパフォーマンスは悪い結果となっています。
ここ数年はアメリカが世界の経済を牽引しているので分散するよりもアメリカに集中投資した方が効率よく利益が出るようです。
楽天証券つみたてNISAランキング上位は長期投資なら損をしていなかった
楽天証券のつみたてNISA人気ランキング上位をひとつずつ確認しました。
正直言ってどれも似たような投資先とパフォーマンスと言えます。
少なくとも最近に限ってはあまり広すぎる分散よりも「アメリカ」に集中した商品の方が若干成績は良いくらいでしょうか。
それよりも注目すべきは長く保有すればするほど利益も大きくなっているということです。
2020年の3月以降、コロナショックという大きな経済ショックでマーケットは落ち込みましたが、前から投資していた人はそれを含めても利益を重ねられているということですね。
つみたてNISAは未来のお金を増やすための投資手法ですので、1年先の未来を見越して成績を判断するべきだと思います。どの商品を選ぶかで悩んでいるうちに時間が経つことがつみたてNISAで損をすることにつながるとも言えるため(やや乱暴ですが)なんでもいいからランキング上位商品で少しでも早く投資を始めた人が勝っているというのが実情のようです。
逆にいうと商品で迷っている人はランキングを参考にしてみんなと同じものを買っておけば間違いないということですね。
おすすめのつみたてNISAでの投資方法と買い方
最後に、つみたてNISA設定時のポイントを簡単に解説しておきます。
非課税枠は最大限使う
つみたてNISA口座である以上、投資方法は積立に限られますができるだけ非課税枠(年間40万円)は目一杯使うようにしましょう。
今年使わなかった枠は繰り越すことができず消滅するので、家計が許す限りはできるだけMAXを使い果たしたいところです。
積立の設定金額は一円単位で可能なので「33,333円/月」とするか、「毎月3万円+ボーナス月は5万円」という設定も簡単にできます。
銘柄は分散しすぎず1〜2銘柄
ランキングでもみた通り、投資先が多少異なってもパフォーマンスは同じような傾向となります。
「分散投資」の意味を間違えてできるだけ多くの投資信託を積み立てる人もいますが、投資信託はそもそもその中で投資先を分散させているので1銘柄で十分です。
ランキングからも、結局アメリカのみに絞った商品が最も高いパフォーマンスとなっていましたね。
とにかく今すぐ始める
どの商品であってもパフォーマンスで大事なのは投資期間を長くすること。 まだ積立を開始していないのであれば、とにかくはやく始めることで成果がより期待できると言えます。 まずは気軽につみたてNISAを始めてみましょう。
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