大和証券のファンドラップ オンラインと楽ラップを比較してみた
対面型の証券会社として「コストは高いけどより具体的に相談できる」というダイワのファンドラップでした。
詳細はこちらの、CMが話題のダイワファンドラップってどんなサービスなのか投資初心者向けに解説してみたをご覧ください。
そんな、大和証券ですが、このファンドラップサービスにオンラインバージョンがリリースされました。これ要するにロボアドバイザーサービスです。
ロボアドサービスが日本に登場して1年と数ヶ月。今までは大手証券会社は我関せずなのかなーと思っていたら、満を辞して登場ということですね!
これで大和証券は「担当者重視の投資家」も「コスト重視の投資家」もどちらも取り込むことができるようになったわけですが、従来のファンドラップとは具体的にどこが違うのでしょうか?そして「楽ラップ」との違いについても調べてみましたので、ご覧ください。
ネットでできる「ファンドラップ オンライン」って?
もともと「対面証券」である大和証券が「ネットで」提供するラップサービスを開始しました。
楽ラップやTHEO(テオ) 、ウェルスナビと同様に、ネット上で質問に答えることで投資家の目標や取れるリスクを分析し、適した投資・資産運用方法をコンピュータが自動で算出し、預けた資産を自動で運用してくれる仕組みとなっています。
いままでのサービス展開を考えると大和証券はネットでのサービスがもともと得意ではないのかなーとも思います。そのため、楽天証券やSBI証券などのネット証券各社が次々とラップサービスをリリースしていくなかで、各社のサービスを十分参考にして作ったのでは?というのがわたしの予想ですw
それが理由に、サイトや仕組みもかなり似ている部分があります。
が、ユーザーにとっては、使い勝手はネット証券同様のレベルで利用できそうです。
これまで「コストが高い」という理由で大和証券を利用しているにもかかわらず「ファンドラップ」を使えなかった投資家から見ると大きな選択肢が増えそうです。
大和証券の「ファンドラップ」と「ファンドラップ オンライン」の3つの違いから見る、それぞれにオススメのサービス
もともとあったダイワの「ファンドラップ」と新しい「ファンドラップ オンライン」の違いはもちろん「対面で人が相談・運用」するか「ネットでロボットが相談・運用」するかということです。
では、それ以外に何が違うのか?下記3点をご覧ください。
コストは約40%削減されている
まずはコスト。下記のように安く設定されていることがわかりますね。
ダイワのファンドラップ | 1.728%+信託報酬 |
ファンドラップ オンライン | 1.08%+信託報酬 |
最低投資金額も1/6に!
最低投資金額もこのように大きくハードルをさげています。
ダイワのファンドラップ | 300万円 |
ファンドラップ オンライン | 50万円 |
相談できる範囲はダイワのファンドラップの方が広い
サービス内容については、もちろん「担当者」がついてくれるわけではないので自分である程度チェックする必要はありますが、運用(商品の売買)は自動で行なってくれるのでそこは任せっきりにしても良さそうです。
「ファンドラップ」と「ファンドラップ オンライン」のもっとも大きな違いは「相談できる範囲の広さ」です。
オンラインの場合は相手がコンピュータなので預けた資産をいかに運用するかということになりますが、「担当者」がいれば個人的な事情や、他に持っている今の資産状況をトータルで考えてアドバイスをしてもらえます。
そういう意味では、お金があって対面でしっかり相談したい人はダイワのファンドラップ。お金は50万円しかないけれども大和ブランドが信用できるのでロボアドでも運用をお任せしたいという方はファンドラップオンラインがオススメです。
大和証券の「ファンドラップ オンライン」と楽天証券の「楽ラップ」の違い
ではコストを抑えた「ファンドラップ オンライン」と「楽ラップ」では何が違うのでしょうか?3つの視点で考え方に沿ったオススメのサービスについてまとめてみます。
コスト重視の方は楽ラップの方がオススメ
まずコストについてですが、こちらは楽ラップの方がかなり安いと言えます。
「ファンドラップ オンライン」の手数料が「1.08%+信託報酬」なのに対し「楽ラップ」はコミコミで「0.99%」です。
100万円預けたとすると年間では5,000円ほどの差が出ることになるので、コストを重要視する方は、楽ラップに預ける方がいいでしょう。
楽ラップは良くも悪くもサービス内容に変わりがないのに対し、大和証券のファンドラップオンラインはさまざまなユーザーに対してプランが提案できる
サービス面ではどうでしょうか?
「楽ラップ」が質問に答えて資産配分を診断してくれるという流れのみなのに対し、「ファンドラップ オンライン」は3つの診断があります。
「ライフプランニング」と「資産運用プランニング」は今のプランがある程度ある方用のコースで、自分が想定しているプラン(毎月の積み立て額や生活費、ローンや、自分が欲しい老後の資産など)が現実的かどうかを診断してくれます。
一方、「リスク許容度診断」は楽ラップと同様で、自分にあった資産配分を算出してくれます。
ある程度イメージを持っている人であれば、前者の「ライフプランニング」と「資産運用プランニング」は「ファンドラップ オンライン」にしかない機能なので、試してみるといいでしょう。
「リスク許容度診断」については大和証券の方が質問が少し具体的ではあるものの、診断結果はほとんど楽ラップと同じような形で出てきます。
それ以外に「ファンドラップ オンライン」の利点としては、「困ったら電話で相談できる」というのがあります。
コンタクトセンターももちろん設けていますが、「やっぱりネットじゃ安心できない、担当者が欲しい」となった場合に電話したり、支店に行って直接相談するという方向転換ができるので、これは対面証券としての強みと言えるでしょう。
まとめ
ファンドラップオンラインと楽ラップを比べると、コスト面では楽ラップが有利であり、サービス面ではファンドラップオンラインが少し充実している印象がありました。
コスト重視!という人やお金をネットで預けるのであればネット証券の方が安心!という場合は楽ラップがオススメですし、やっぱり証券会社としての信頼感は大和証券!という場合はファンドラップオンラインを選べば良いかもしれません。
ただ、資産運用の良し悪しは結局「どれだけ増やしてくれるか」ですよね?
特に「ファンドラップオンライン」はまだまだ実績がないのでそこに期待しつつどちらも試してみてもいいかもしれません。
あるいは無料診断や両社のサイトを触ってみて、感覚的に「操作しやすい」ということも大事だと思います。
ネットで自分の資産を管理するということは、ずっとそのサイトを触ることになるので自分にあった操作性というのも非常に重要なポイントとなります。
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