中国株って買いなの?中国ETFやおすすめの中国個別銘柄は?
「アメリカ大統領選でバイデン氏が勝てば、アメリカ株ではなく中国株が上がる」と言われています。
実際、2020年のアメリカ大統領選挙でバイデン氏がトランプ氏を破り、大統領に就任しましたが、バイデン氏就任後の中国株は一気に上昇をしはじめています。
このページではそんなトランプ氏退任で一気に注目されている中国株の特性や直近15年のアメリカ株との違い、さらには、おすすめの中国株についてもご紹介します。
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中国株の特徴。2015年以降は成長鈍化
そもそも中国株というのは投資対象として魅力的なのでしょうか?
2015年ごろは驚異的な成長スピードで株価もうなぎ上りでしたが、最近は成長の鈍化に加えてトランプ大統領の貿易政策によりダメージを受けている印象もあるかもしれません。
しかし中国の企業は、平均化して全体を見ることはあまりオススメではありません。
というのも、政府が企業に介入することの多い中国では、政府の支持がある企業とその他の一般企業では業績や株価のばらつきがかなり大きく、平均化した全体の株価で見てしまうと見失ってしまうためです。
そして、全体で見ると元気のない中国株ですが、個別企業で見るとかなり有望な投資先が隠れているのが最大の特徴ともいえるでしょう。
アメリカ株と中国株の直近10年の値動きを比較。トランプの影響で中国株は成長停滞
いつも堅調なアメリカ株と、中国株の値動きを比較してみたいと思います。
まずはアメリカ株ですが、こちらは時々「調整」と言われる値下げを挟みながらも、10年間しっかりと値を上げていることが分かりますね。
次に中国株ですが、こちらは2015年前半に急激な値上がりを見せて以来、株価はずっと横ばいです。
ちなみに、トランプ大統領が就任したのが2017年はじめであることを念頭に見ていただくと分かりますが、アメリカ株はそれまで以上に値動きは荒くなりつつもしっかりと上昇。
中国株については当初影響がないように見えますが、トランプ大統領が中国に対して厳しい姿勢を取り始めた2018年ごろからは明らかに弱くなっていることが分かります。
トランプ大統領の就任はまさに「アメリカファースト」であることがよく分かります。
おすすめの中国企業株5選
中国株市場全体で見ると、投資先として魅力的でないことがわかったと思いますが、その中で政府が積極的に支援している個別企業の株価を見てみましょう。
そのなかで特筆して高パフォーマンス、つまり投資魅力が高い銘柄をピックアップしていきます。
アリババ・グループ
まずは世界的企業である「アリババ」です。
こちらは中国株としても購入できますが、アメリカ市場にも上場しているため「アメリカ株」としても購入できる銘柄です。
ECに強みを置く巨大IT企業という意味ではアメリカのamazon、日本の楽天、中国のアリババ、というイメージでしょうか?
2014年の上場以降、すでに株価が3倍以上になっています。 特に2020年のコロナショック後にもECの好調から一段と高いレベルに上昇しており、今後も成長に期待ができますね。
テンセント
続いてもITのマンモス企業であるテンセント。
WeChatで中国のメッセンジャー市場を独占し、さらに世界トップクラスのゲーム会社でもあるグローバル企業です。
こちらも全体とはかけ離れた株価水準です。
また、テンセントのようなIT企業に投資する際にはこのようなニュースにも注目しておき
たいところです。
テンセント幹部を中国当局が拘束、汚職の疑い
https://jp.reuters.com/article/tencent-holdings-china-idJPKBN2AB0SB
中国ではインターネットサービスへの介入が厳しく、国内ではフェイスブックなどの世界的なサービスがほとんど使えないように規制されているほどです。
情報流出に厳しく、国内のインターネット企業の成長促進のため特にITについては中国当局の介入はかなり強いと言えます。
当局の介入は国内の産業を守るために働くため中国株投資の上では基本的に味方することが多いのですが、好ましいことばかりではありません。
上記の記事のように汚職のような事件は大きく報道されますし、政府に少しでも反抗的な発言を行おうものならジャック・マー氏のように徹底的な経済措置を取られることもあります。
ジャック・マー氏、中国国営紙が称賛した国内起業家に含まれず
https://jp.reuters.com/article/china-alibaba-jack-ma-idJPKBN2A20IN
ただし、こうした政府の介入は株価への影響は限定的なことが殆どです。
中国企業への介入は強いものの、中国企業の株式へ投資しているのは圧倒的に(中国から見て)海外の投資家が多いのも事実です。
株価を下げるような措置は中国当局としても取れないほか、当局としても国内の企業の時価総額を小さくするようなことはデメリットでしかないためです。
あまり国内政府の介入については投資の際に神経質になる必要はないと考えて良いでしょう。
中国平安保険
こちらは中国最大クラスの金融グループです。
保険の他にも銀行事業もあり、Fintech銘柄として注目され始めています。
日本と同様高齢化が進む中国ではさらに保険の需要は高まると思われるため、根本の事業がかなり先行き明るいと考えられます。
トランプ大統領就任以降、株価が大幅に上がっていることも注目ポイントと言えます。
ニオ
こちらは米国に上場する中国企業なので扱いとしては米国株になるのですがれっきとした中国企業です。
中国で初めて独自の電気自動車を販売しました。
米国のテスラモーターズの株価上昇がかなり話題になっていましたが、中国もEV(電気自動車)の普及を急いでいます。
さらにトランプ大統領との「米中貿易摩擦」が拡大すれば、中国は今以上に「国産」の自動車の価格が相対的に安くなり追い風となります。
上場間もないですが、株価はすでに急上昇しており、「こんなものではない」という雰囲気がプンプンしますね。
シャオミ(小米科技)
最後はスマホメーカーとして世界的に有名なシャオミです。
中国株の中でもトップ30に入る時価総額の大きな企業ですが上場したのは意外と2018年で、トランプ大統領の政策の影響で当初は大きく株価を下げていましたが、急上昇で復活しています。
スマートフォンメーカーのイメージが大きいですが、実際にその利益の柱は広告やゲーム、音楽など多岐にわたります。
トータルで稼ぐ総合力の高さは外的要因にも臨機応変に対応できると期待できますね。
中国株で高配当ETFはあるのか?
個別銘柄以外では、最近人気の「ETF」ですが、中国株全体に投資するETFももちろんあります。 次の2名柄が最も流通していてかつ手数料も安いと言えます。
- トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン<02800>
- ハンセン・インデックス・ETF<02833>
しかし先述の通り、中国株全体の投資は今のところオススメできるものではありませんので銘柄の紹介に留めておきます。
是非中国株への投資の際は個別銘柄に注目していただければと思います!
中国株はETFではなく、個別銘柄を厳選して買うのがおすすめ
というわけで、トランプ大統領就任以降ネガティブなイメージの中国株ですが、個別に企業を見ていくとかなり魅力的な銘柄が転がっています。
中国企業も大きくなると「米国でも上場し、米国株としても買えるようになる」というのが王道ですのでどの市場で買えるのかという確認も必要になります。
いずれにしても「中国株はちょっとなぁ」と全体で見るのではなく、個別企業にも注目してみると投資の幅が広がると思います!
楽天証券から購入することができるため、まだ証券口座を持っていない方はこちらのページを参考に開設してみてはいかがでしょうか?
また、中国ETFについてもご紹介しているので、よければ参考にご覧ください。
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