配当金で10万円もらうためにはいくら投資をする必要があるのか?
不労所得というのは誰もが一度はあこがれる言葉ではないでしょうか?
形は様々ですが、「自分が働かなくても入ってくるお金」というのは、代わりに何かがお金を稼いでいるということです。
そして、誰もが簡単に始められる「不労所得」というのが株式の配当金です。
そんな配当金でまずは「年間10万円」の所得を得るためにはどのくらいの株式を保有する必要があるのか考えていきましょう。
配当金とは誰からどのようにもらえて、どういう基準で選ぶべきか?
配当金というのはその企業の株式を持っていることでその企業が稼いだ利益を分配される仕組みのことです。
自分のお金を預金ではなく、株式という形で企業に出資することでそのお金が利益を「稼いできてくれる」というわけですね。
配当金は投資した会社から出資者への利益還元
株式を持つということは、実感があまり持ちにくいですよね…
正確にはその会社に「出資している」ことになります。
あなたが出資したそのお金を使って投資先が利益を稼げば、利益の一部は出資者である株主に還元される。という前提のもと配当金は支払われています。
銀行がお金を貸して利息を得るように、私たちは企業に株式という形で資金を提供し、配当金を得る権利があるということです。
配当金の多くは年に1回か2回支払われる
配当金が支払われるタイミングは企業によりますが、多くの企業は年に1回もしくは2回というのが一般的です。
基本的には決済期に配当が確定し、数ヵ月後に振り込まれるという流れなので、3月や9月に株式を保有していると配当金の対象となると覚えておきましょう。
配当利回りで評価する
配当金はもらえる金額が同じなのか?というとそうではありません。
配当金は企業によって変わります。
いくらもらえると常に確定しているものではなく、決算期に1株あたりの配当金が決定されるため、急に配当金が増えたり減ったり¥0になったりという可能性はあります。
しかし、多くの企業は安定的に株主を集めるためそれほど変動はさせずにある程度予測どおりの配当金を支払うことがほとんどですのでご安心をw
配当金は株価(いくら出資したのか)によってどのくらい効率よくもらえるかが変わってきます。
「配当利回り」といって、購入するときの株価(投資金額)あたり、どのくらいもらえるかを「年間○○%」という形で表すことが多いです。
例えば100万円の株を買って2万円の配当金をもらった場合の配当利回りは「2%」ということですね。
この「配当利回り」が高いほど、出資に対して多くのお金を還元していると考えることが出来るのです。
配当利回りが高く株価が安定している銘柄10選
配当金については理解できたと思います。
そんな配当金10 万円ゲットしようと思うと、利回りが高い銘柄を選ぶべきですが、株価が暴落とかすると意味がないですよね?
そこで、選ぶ基準としてはこちらの2つになります。
- 株価が安定している
- 配当利回りが高い
いわゆる「変な銘柄」を紹介することは避け、人気があり、規模も大きく取引のボリュームがあり株価の安定しているものを選定しています。 ※株価は2019年5月時点のもので計算しています。
銘柄 | 配当利回り | 最低投資金額 | |
1 | 日本たばこ産業(JT) | 約5.7% | 約260,000円 |
2 | 日産自動車 | 約5.6% | 約95,000円 |
3 | キヤノン | 約4.8% | 約330,000円 |
4 | ローソン | 約4.8% | 約530,000円 |
5 | NTTドコモ | 約4.7% | 約240,000円 |
6 | みずほFG | 約4.2% | 約18,000円 |
7 | 三井住友FG | 約4.2% | 約400,000円 |
8 | JFE | 約4.1% | 約195,000円 |
9 | 三井物産 | 約4.0% | 約180,000円 |
10 | 住友商事 | 約3.8% | 約160,000円 |
日本を代表する企業がずらりと並んでいますね。
8位のJFEは聞いたことがない人もいるかもしれませんが、実は日本を代表する鉄鋼会社で、グループとしての2018年度の売上はなんと3兆8,000億円。
どの会社も猛烈に大きい会社であることは、これでわかりますかねw
配当金目当てで購入しても株価が下がれば本末転倒
先ほど上げた会社以外に、配当利回りが高い会社も存在します。
例えば、ベリテというジュエリー会社は、2019年6月18日段階の情報では配当利回りは9.9%となっています。
先ほど紹介した1位のJTよりも4%ほど高いですが、株価はここ1年でみると、17%ほど下がっているため、安定しているとはいえませんね。。
このように、単純に「一番配当金の高い銘柄を買いまくろう」のように配当利回りだけを見て銘柄選定をするのは危険です。
高配当といっても株式はその価格が変動するものですから、配当金以上に株価が下がってしまっては本末転倒です。
とはいってもその企業の業績を分析し、今後の市況を考えて選定・・・となるとプロでも難しいものです。
投資先の業界を分散することでリスクヘッジをしよう
そこで、投資初心者であれば最低限、購入する株式の「業界」を分散することをオススメします。
例えば「自動車関連」の銘柄を持っているのであれば、次は「医療関連」や「食品」や「不動産」など、保有銘柄の業界を分散させるのです。
こうすることで仮に自動車業界に不況が来て自動車関連株の株価が下がったとしても、他の業界である不動産や食品業界は影響を受けにくかったり、むしろそちらが好調で自動車関連での損を補ったりとリスクの分散が出来ます。
リスク分散はどのような投資においても非常に重要な要素なので高配当投資においても意識して銘柄選定を行ってください。
リスクをヘッジして配当金を10万円もらうには250万円必要
代表的な高配当銘柄と、「高配当」と呼べる配当利回りの相場をお伝えし、さらに業界を分散する分散投資も重要と述べました。
ではそれに基づいて具体的に銘柄を選んだ場合、どのくらいの投資で「年間10万円」の配当金を得ることが出来るのでしょうか?
先ほど挙げた銘柄を見てみると、高いもので年間の配当利回りは約5%程度、銘柄を分散させるとすると平均で「約4%程度」の配当利回りを実現することが可能でしょう。
そうした場合投資額に対する配当「4%」が「10万円」になるように設定するわけなので、投資元本は「250万円」と算出されます。 投資額250万円×配当利回り4%=10万円
最近は「少額投資で高配当を」のような投資手法を良く見かけますが、10万円というある程度まとまった配当を毎年得るためには250万円程度の資金は最低限必要です。
もちろん配当だけではなく株価そのものの値上がりも狙えるため、この配当以上の利益が出ることもあります。(逆もあるので注意)
今、預金に眠っている資金がある方は高配当銘柄への投資も検討してみてはいかがでしょうか?
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